
あるご同業(パソコン教室)の方が、私どものスクールに見学に見えました。
「自分たちも聴覚障害者に対応したスクールにしていきたいので、ぜひ話を聞かせてくれ。」との事でした。
その経営者であるAさんが、社員とともに私どものスクールにやって来た時のお話です。
Aさん:ずばり単刀直入に伺いますが、どうしたら聴覚障害者の方々に喜ばれる教室づくりが出来るのでしょうか?
私:うーん、難しいですね。一言で言えば、真心と誠意を持つことでしょうかね。
Aさん:いや、もうちょっと具体的にお願いできるとありがたいのですが。
私:そうですね。それでは・・・まずお客さまが見えたら明るく挨拶をします。お客さまが気持ちよく勉強できるように、掃除と空調に気を使います。お客さまが困っていたら、お話をよく伺って私たちに出来ることを提案します。それと、手話はできないより出来たほうが良いですね。手話のできないお客さまには、書いて差し上げますね。お客さまが帰られる時には、感謝の気持ちを込めて、挨拶を・・・・
Aさん:あの、当たり前なことですよね。
私:そうですね。多分。
こんな感じでしたので、Aさんもちょっと不満げにして帰られました。
Aさんが帰られた後で、ふと思い出したことがあって、思わず少し吹いてしまったことがあります。
今日の問答って、その昔読んだ千利休とそっくりだな、って。
私も記憶があいまいなのですが、千利休が大阪の豪商に、茶の湯の極意を教えて欲しいと言われて答えたのが、「火はお湯の沸く程度におこす、お湯は熱すぎず、ぬるすぎず・・・」といったようなものでした。
そこで商人は、「当たり前のことだ」というような返事をしたかと思います。
利休は、「当たり前のことが、いつでもどこでも出来るなら、私が貴方の弟子になります」といったようなことが書かれていたかと思います。
仕事でもなんでもそうですが、説明できない「暗黙知」のようなものばかりですからね。
こればかりは自転車の乗り方と同じで、考えながら体験を積み重ねていかないと出来ないものと私は思っております。
世の中、見ればそのとおり出来るマニュアルや、従っていればソツなくこなせる規則で生きられるものだと思っていない私って、古いのでしょうかねぇ。
今日は、ウダ話ですみません。
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ご無沙汰しています。
私はナイチンゲールかと思いました。
ナイチンゲールも千利休もおもてなしの心ですね。
>今日は、ウダ話ですみません。
いやいや、面白かったです。
「なるほどねえ」とただ感心。(^^;
[2007/04/20 22:20]
ねこママ
[
編集 ]
こんばんは。七星です。
20年前のことですが、「念じれば計算してくれるコンピューターがあれば買うよ」という社長さんがいました。本気で言ってました。当時は1台が1千万もしてましたから期待をしていただくのは当然なんですが、出来ないことを期待されても困りますし。。。。昔のことを思い出してしまいました。
[2007/04/20 22:32]
七星
[
編集 ]
いつもお世話になっております。
>ナイチンゲールも千利休もおもてなしの心ですね。
人が変わると表現の仕方も変わるのでしょうが、結局真理は1つなのでしょうね。
孔子もキリストも釈迦も、同じようなことを教えていますもの。
いつもお世話になっております。
>いやいや、面白かったです。
>「なるほどねえ」とただ感心。(^^;
ありがとうございます。
ちょっと恥ずかしいです。
いつもお世話になっております。
>念じれば計算してくれるコンピューターがあれば買うよ」
あっ、私もそれ、欲しいです。
ただ、念じるためには、念じて通じるだけの力が無いと出来ないでしょうね。
「うーん、ほら、あの時の、あれ。いや、それじゃなくて、あれだよ。」
こんなんで計算して、正確に答えをはじき出してくれるコンピュータがあったら凄いです。
こんにちは!石井です。
ウダ話どころか事の核心をつく、すごくいい話だと思います!
当たり前のことが意外にできていないから、知らず知らずにお客様を失ってしまっているのだと思います。それでいて、とかくインスタントに結果の出ることが何かないかと求めてしまうことが多いです。
いつもお世話になっております。
>当たり前のことが意外にできていないから、知らず知らずにお客様を失ってしまっている
ありがとうございます。
そうなんですよね。
本当に、当たり前のことを、当たり前に実行していくことの大変さを身をもって知っていかないと、どうにもならないと思います。
私は、つい気が抜けがちですので、まだまだです。
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