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自立を放棄するの? 

手話と字幕で放映|かがやき手話ニュース

昨日は、葛飾区中途失聴・難聴者の会の会合に参加してきました。

相変わらず高齢者の集まりなのですが、毎度参加する度にいろいろな発見があるから楽しいものです。

会合とはいえ、よく話が関係の無いところに飛んでいきます。

なにかの話題をきっかけに、急に思い出したことなどを話し始めるご老人が多いので、なかなかに進みません。

議長:「今は、その話ではないのですよ。」

老女A:「いや、思い出したときに言っておかないと、忘れちゃうから。」

こんなことが、会議の中では頻繁に起こっています。

そんな会議の中、ちょっと興味深い場面があったので紹介したいと思います。

葛飾区内には現在、中途失聴・難聴者の当事者を中心としたサークルが2つあるそうです。

そのひとつが、昨日私が参加した「葛飾区中途失聴・難聴者の会」ですが、もうひとつ似たような名前で「葛飾区中途失聴・難聴者友の会」(だと思います)なるサークルがあるそうです。

区内の難聴者の方々から、2つあるサークルを1つにして欲しいとの声が上がっているという意見提起が役員さんの1人からありました。

議論の展開をウォッチしていると、「2つより1のほうが良い」という考え方ありきで、ただ、別のサークルの方と「仲良くできるかどうか」が役員さんたちの心配事のようでした。

なぜ、2つあってはいけないのか、いや、そもそもなぜ別に存在しているのかといったところには誰も触れずに「あーでもない」「こーでもない」と話しているうちに、またぞろ話が関係ない方に飛んでいきます。

議論の堂々巡りというよりは、なにか「思いつきの連鎖」ならぬ、「思いつきから始まる空中分解」のような展開になります。

いきなり思い出したように、ハイキングの計画の話にもなるし。
(^。^;)

まぁそんな感じで、紆余曲折しながらも、どうやら2つのサークルを1つにしたい理由としては「参加する人は、どっちに参加したらいいのか迷ってしまうから困る」といったことに落ち着きかけていました。

うん?

そんなんで、いいの?

私には、こういう疑問が湧いてきます。

それぞれのサークルには、立ち上げた際の「思い」があって、それぞれに目指すところに向けて活動をしているわけです。

従って、それぞれに良さもあり、改善すべき点もあることでしょう。

それらを冷静に見ようとしないで「選ぶのが大変だから」というような理由で「1つが良い」とう答えを出すのは、かえって危険ではないかなと。

なぜなら、自分自身で「選んで決める」という意思決定を放棄してしまうことだと思うからです。

自分自身で意思決定をすることを放棄してしまったら、それはそのまま「自立の放棄」につながらないかと。

結局私もしびれを切らして、その場で立ち上がってホワイトボードに情報を整理することになりました。

私の参加しているサークルは、聞こえないことで自宅に引きこもり悩める中途失聴・難聴者を掘り起こして、サークル活動を通じて社会参加を促進し、自立を支援する活動をしていますが、よくよく話を聞くともうひとつのサークルも、なるほど立派な活動をしています。

なんでも、聞こえない人達が集まって「雑巾」を縫い、施設や学校にプレゼントをしながら社会に貢献していこうということもしているそうです。

恐らく、聞こえないことの悩みや辛さを乗り越えて、社会人として世の中に役立てられることを自分たちの手で行おうとしているのでしょう。

これは、自立と言えると思います。

大分説明は省きましたが、こうして整理してみると2つのサークルには、社会的なポジションも違うし活動している内容も全然違うことがわかります。

これらの情報の整理から、2つの性格の異なるサークルを無理やり並列に1つにしてしまうというよりは、それぞれのポジションに応じて段階に応じた縦列の組み合わせというか連携も1つの方法だということがわかりました。

いうなれば、私の参加しているサークルは、もっと世の中の底辺というか、まだ自立には程遠い人達をなんとか一人でも多く社会の場に参加させ、親睦活動などを通じて社会参加に馴れていかれるような支援や社会インフラ整備に向けた行政対応などをしていますが、そうした底辺からもう少し上がっていわゆる聞こえない人が自立した先の自己実現の活動場所とでも言いましょうか、そうした場所としてもう一つのサークルが意味を持つのではないかということです。

結論としては

サークルが「2つあってどちらにして良いかわからない」といった、いわゆる自立に程遠い人は、ひとまず私の参加しているサークルに入って社会参加の訓練をされると良いでしょう。
そしてそこを卒業出来る力がついたときには、もうひとつのサークルに入って活躍をしていかれると良いでしょう。

とまあ、こんな感じになりました。

しかし、悩める人の社会参加と自立を支援しようという人達が、自ら選択し意思決定をしようということを放棄しては本末転倒ですね。危ないところだったと思います。

いずれにしても、来月の会合まで、この話を覚えていていただけると良いのですが・・・(^。^;)

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[2007/04/05 13:17] 団体・サークル紹介 | TB(0) | CM(6)

聞く側の難しい場面ですね

こんばんは。七星です。
何とも難しい局面ですね。「進行する」と「聞いてあげたい」の板ばさみだった様ですね。ほんと難しいですね。少し分かるのは、「今話しておかないと忘れてしまう」という部分でした。「自分の存在の実証は今ここにある」という感じなのでしょうね。
[2007/04/05 23:05] 七星 [ 編集 ]

七星さまいらっしゃいませ。

いつもお世話になっております。

>何とも難しい局面ですね。

むむむ・・・天才七星さんをして、難しいですか。
(^。^;)

>自分の存在の実証は今ここにある

私も、そうなんだろうなぁ、と思います。

会議の流れが大切だとしても、これを遮ると寂しい顔をしますもの。

会社と違うところなんでしょうね。(^○^)

なるほどです

こんにちは。七星です。
「その時歴史が動いた」っておっしゃる通りですね。趣味・趣向も変化、個々の環境も変化して、複雑になってますよね。それを見極めるするどい感覚が常に試されているのかもしれませんね。勉強になりました。ありがとうございます。
[2007/04/07 13:47] 七星 [ 編集 ]

思わず

こんにちは!石井です。

興味深いお話であるとともに、ちょっと笑いがこみ上げて(?)しまいました(失礼!)。
参加運営している自分たち自身がどういう集まりなのか認識していないというわけですね。
少しレベルが低いのですが、自分も誰に頼まれたわけでもなく(というか自分がバスケットをする場がほしいだけ^^;)、バスケットの集まりの仕切りをしています。
口にはあまり出さないのですが一応集まりとしてのコンセプトは決めているんですね。
その上で、他のバスケの集まりにも2、3参加しています。
これらはメンバーがかぶっていく傾向があるのですが、そちらはそちらで「この集まりにはこういう良さがあるな」と意識してその集まりの意味を尊重するようにしています。
長続きさせるにはこういうことも大事なのではないかと…。

七星さまいらっしゃいませ。

いつもお世話になっております。

あっ、このコメントは翌日の私の書き込みに対してですね。(^○^)

ありがとうございます。

>それを見極めるするどい感覚

いやぁ~、するどいとまでは、なかなか出来ませんが、素直に受け止めようと努力しているのが実際のところです。(^。^;)

「パチンコ社長がおくるサービスの心とマネジメントの知恵」の石井さま、いらっしゃいませ。

いつもお世話になっております。

>その上で、他のバスケの集まりにも2、3参加

いやぁ~、それは凄いですね。
身体が持つだけ、うらやましいです。(^○^)

>「この集まりにはこういう良さがあるな」と意識してその集まりの意味を尊重するようにしています。

素晴らしいですね。
見習わないといけないところだと思います。

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